複雑性悲嘆(遺族外来、グリーフケア)

複雑性悲嘆とは

わたしたちは人と人とのかかわりの中で暮らしています。そういった関わりの中でも、特に重要なつながりをもつ人々がいらっしゃるかと思います。多くの場合、それは両親であったり、配偶者であったり、子供であったりするでしょう。または恋人や親友の場合もあるかもしれません。わたしたちの命には限りがありますから、そういった人たちとの永遠の別れがいずれはやってくることになります。

そのとき私たちは、深く強い嘆きや悲しみを経験するでしょう。そして、それは正常な反応でもあります。しかし、日常生活に支障をきたすほどの嘆き、悲しみ、落ち込みが何年も続いた場合はどうでしょうか。こういった状態を、専門的には複雑性悲嘆と呼び、治療ないしはセラピーの対象となる場合があります。

複雑性悲嘆とうつ病の違いについて

悲しみの感情が症状の大きな要素を占めていること、不眠、意欲の減退などがあらわれることなどがうつ病との共通点ですが、複雑性悲嘆の場合、その悲しみは愛する人を失ったことに起因するものであり、うつ病の場合はその対象が広汎なものとなります。また、前者の場合、故人へのとらわれが中心となりますが、後者の場合は罪悪感、自己評価の低下など、とらわれるテーマは広汎なものとなります。

複雑性悲嘆の治療法について

複雑性悲嘆に対しては、ある種のうつ病の薬(抗うつ薬)が有効であるとの報告があります。また、対人関係療法、認知行動療法などを統合した、複雑性悲嘆のための心理療法(Complicated Grief Treatment; CGT)も海外、国内の一部では行われており、一定の効果が示されています。

当院における複雑性悲嘆の治療について

当クリニックにおいては、複雑性悲嘆と診断され、下記の基準を満たす方に対して、完全予約制にて複雑性悲嘆のための心理療法(Complicated Grief Treatment; CGT)を提供することが可能です。 セッションごとに予約料(¥7000)が必要です。

1. 大切な方と死別し、1年以上経過している
2. 上記の期間が過ぎても悲嘆が続き、日常生活に支障が出ている
3. 20歳以上である

Q&A

質問1:亡くなった原因は問わないのですか?
回答1:問いません。事故、災害、病気、自死、自然死(老衰)など、いずれの場合も施術可能です。