心的外傷後ストレス障害(PTSD)

心的外傷後ストレス障害とは

PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、暴力被害や犯罪被害、火事、事故、自然災害(震災など)に直面したのち、時間がたってからもその経験に対して強い恐怖を感じるものです。突然怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状が続きます。
もちろん、とてもつらい体験をすると誰しも眠れなくなったり食欲がなくなったりするものですが、それが何カ月も続くときはPTSDの可能性があります。ストレスとなる出来事を経験してから数週間、ときには何年もたってから症状が出ることもあります。
厚生労働省のサイトが参考になるかと思います。こちらをご覧ください。

PTSDの治療法について

PTSDにはいくつかの治療法がありますが、わが国でまず行われることが多いのは薬物療法です。SSRIという種類の抗うつ薬の服用がPTSDに有効であることがわかっています。また、様々な心理療法(認知行動療法、対人関係療法、EMDRなど)もPTSDに有効であることが示されています。

当院におけるPTSDの治療について

まずは診断を慎重に行います。そして、PTSDとはどのような精神障害で、どのような症状があるかについて、しっかりとご説明させていただきます。並行して、日常生活が最低限の落ち着きを取り戻すように取り組んでいきます。そういった地固めをした上で治療に入っていきます。

当クリニックにおいては、ほかの精神障害と同じく、薬物療法と心理療法を併用してPTSDの治療にあたります。PTSDに対しては、抗うつ薬の一種であるSSRIが有効であることがわかっており、わが国でも保険適応がありますので、これを軸として薬物療法を行います。一定の条件を満たした場合には、認知行動療法などの専門的な心理療法(完全予約制:予約料がかかります)を行うこともあります。